スポット溶接・精密溶接専門のこだま製作所の「レーザー溶接」技術情報です。

技術情報

レーザー溶接

超精密溶接で微細部品、薄板部品の局部溶接に対応(受託加工・製品製作)

レーザー溶接とは、光源を集光レンズで集光させビーム径は約0.1~数mm強力なレーザー光化を行って、金属に照射し局部的に溶かし固めて接合する方法です。レーザー溶接は、材料にレーザー光を照射され溶接を行いますが、溶接金属部の酸化等を防ぐために、通常はシールドガス(アルゴン、ヘリウム、窒素)を溶接金属部へ吹付けます。溶接においては、機械的な駆動系が移動することにより溶接が進行されますが、一般に溶接される材料は、「治具」によってテーブル等に固定して行います。適切なレーザ加工を行うためには、レーザ光の特性(波長、発振形態など)を知ることとや、集光光学系の選択、加工条件の設定などの要素が必要になりますが、レーザー溶接の工程における「治具」の占めるウエイトは60%以上で、被溶接材の脱着を含め重要な要素となります。また、手溶接も機種によって可能で、肉盛り溶接(※ホットワイヤ法)も行えます。 レーザー溶接は,アーク溶接に比べ溶接時に生じる熱影響が少なく溶接が可能で、ファイバレーザー溶接になると、さらにビーム径が絞り込まれ、被溶接材への熱影響の抑制が可能です。「こだま」では、レーザー溶接による薄板・微細加工のエリアで、様々な溶接方法を追求しています。

ホットワイヤ法:融点近い温度まで加熱したワイヤを、レーザ照射点に供給する方法。



レーザー溶接 (8).JPG
駆動系YAGレーザー溶接
レーザー手溶接.JPG
ファイバーレーザー手溶接
 




レーザー溶接の構図

レーザー溶接 (2).png
レーザー溶接による被溶接材の共付け
レーザー溶接 (2).jpg
SUS線材と板のレーザー溶接
レーザー溶接 (1).png
レーザー溶接による被溶接材の肉盛り溶接
レーザー溶接 (3).jpg
熱電対のレーザー溶接




レーザー溶接における、長所・短所


【長所】

1)精密な溶接加工が可能。
2)非接触で加工できるため、被溶接材への負荷がかからない。
3)異種金属の加工が可能。
5)局部的に高速で溶接が行えるので、ワーク周囲の熱影響が少なく熱歪みが小さい。
6)レーザーの種類によって、20mm厚の深い溶け込み溶接が可能。
7)高硬度材料、高融点材料の溶接が可能。
8)大気中で溶接が行える。

【短所】
1)ビーム径が小さいため、被溶接材の高い寸法精度が必要で、位置決めにおいても治具精度が必要となります。
2)他の溶接に比べ、コストは高めになる。
3)レーザー光を用いるため高反射材の溶接は苦手。
4)人体に及ぼす悪影響が強いので、日本工業規格「レーザ製品の放射安全基準」を推奨します。
5)治具による二つの被溶接材密着精度(板厚に約1/10)が求められ、密着が悪いとブローホールやクラックの原因となる。

 レーザ溶接では金属に対して急熱急冷を行うことになり、被溶接物である溶融部の熱ひずみによる溶接割れが発生する場合があります。特に材質的な要素が大きく、ステンレスでは、SUS303は切削性が高いため、その分クラックが入りやすいので、溶接性の高いSUS304のほうが適しています。また、急熱急冷の結果、アンダーカットが発生しやすいので、加工条件設定には注意が必要です。



 

「こだま」の特徴


「こだま」では主に、微細溶接・精密溶接として薄板を中心に、切削加工部品の局部溶接、または、熱影響の軽減を重要視される接合に現状は絞ってご提案し、少量製作のみ対応しています。 (大量生産は、生産ラインに組み込んでの対応でないとコストパフォーマンスが望めない) また、レーザー光の種類は異なりますが、ワークは平面であることが条件として、 レーザーマーキング(レーザーマーカー)の対応も行っております。


 レーザーマーキング加工



「こだま」が、ご提供できること


◆レーザー溶接の、受託加工(部品支給)
◆部品製作から、レーザー溶接まで
精密板金加工(薄板・微細加工,絞り成形)、精密切削加工
◆簡易治具・量産治具の製作(こだま社内用)
 ※冶具電極製作の詳細は、こちらから
◆レーザー溶接に囚われず、精密溶接における最適な溶接方法のご提案
 ※その他、精密溶接の種類は、こちらから

「こだま」は、受託加工及び、試作・テストから、機械設備の購入支援まで、トータルサポートを行っています。
詳しくは、こちらから





レーザー溶接の種類と特徴

CO2レーザー

高出力化が容易、平均出力(連続):45KW(最大)
CO2レーザーは、遠隔での長焦点が可能で、自動車などの溶接に使用されている。さらに高出力の連続波を出すレーザー装置を用いて、鉄鋼・造船等の分野で使用されている。
YAGレーザー 光ファイバー伝送が可能 平均出力(連続):10KW(最大)
パルスYAGレーザーは比較的自由に任意のパルス波形が設定でき、電装品、電池ケースなどの溶接として多用されていて、連続発振では高いパワーを生じることができ、アルミ合金や亜鉛めっき鋼板の溶接が可能。
YAGレーザー光は、拡がらずにまっすぐ進む性質を持っていて、CO2レーザ(10.6マイクロメートル)の10分の1の波長(1.06マイクロメートル)なので、微細加工にも適しています。
また、CO2レーザーのようにミラーによる伝送も可能なので、必要に応じてファイバー伝送とミラー伝送の使い分けができます。
半導体レーザー(LD) 高効率。平均出力(連続):10KW(最大)
小型の装置に搭載可能で、ロボットに搭載したり、固定機の場合には、直接照射で薄板の溶接などの用いられています。
LD励起個体レーザー 光ファイバー伝送が可能、高効率。平均出力(連続):12KW(最大)
高出力連続発振のレーザーで、深い溶け込み溶接が可能。
ファイバーレーザー 光ファイバー伝送が可能、高効率。平均出力(連続):30KW(最大)
極細のビーム径を集光・照射できるので、熱歪等の少ない溶接が可能。
光ファイバーによる伝送も可能なため、発振器の構造もシンプルにできるため、レーザー装置がコンパクトにまとまります。


レーザ溶接の方法には、スポット溶接とシーム溶接があり、「突き合わせ溶接」と「重ね溶接」に大別されます。
また、レーザー発振器は、溶接幅が広い「熱伝導型」と、溶接の溶け込みが深い「深溶け込み型」に大別されています。





他の溶接・接合方法と、レーザー溶接の比較


熱源の出力密度で、他の接合方法とレーザー溶接との違いが、下の表をもって確認ができますが、レーザー溶接は電子ビーム溶接と並んで、非常に高い出力密度が得られます。電子ビーム溶接は、電解放出現象で取り出した電子を、加速・放出するには、空気中では気体に衝突してエネルギーを失われてしまうので、真空状態で行わなければならない為、真空チャンバーが必要となり、被溶接物のサイズ・形状によってワークの制限が生じます。レーザー溶接は、設備としては他の接合方法と比較して高額になりますが、空気中で溶接が行えますので、幅広い溶接条件に対応可能です。

熱源の種類 出力密度(KW/㎠)
ガス炎 酸素+アセチレン 1
酸素+水素 3
アーク アルゴンアーク 15
プラズマアーク 50~100
電子ビーム パルス 10000~
連続 1000~
レーザービーム パルス 10000~
連続 100~

 

代表的な レーザー溶接 事例紹介

アルミレーザー溶接

アルミレーザー溶接
材質
アルミ t=1.0
製作数量

熱電対のレーザー溶接

熱電対のレーザー溶接
材質
SUSのチタンコーティング材、アルメ...
製作数量
10個

銅のレーザー貫通溶接

銅のレーザー貫通溶接
材質
銅板:t2.0mm , 銅ブロック:...
製作数量
10個

φ0.6SUS線材の、レーザー溶接テスト

φ0.6SUS線材の、レーザー溶接テスト
材質
ステンレス(SUS304)
製作数量
溶接テスト

アルミパイプ(t1.0)と板(t1.52...

アルミパイプ(t1.0)と板(t1.52)のレーザー溶接(精密溶接)
材質
アルミニウム t1.0とt1.52
製作数量
2個

アルミ板t0.5とt1.5のレーザー溶接...

アルミ板t0.5とt1.5のレーザー溶接(精密溶接)
材質
アルミニウム(A5052)t0.5
製作数量

ステンレス球φ4.0とスプリングφ0.3...

ステンレス球φ4.0とスプリングφ0.3のレーザースポット溶接(精密溶接)
材質
ステンレス(SUS304)
製作数量
1個

ステンレス板(t0.5)とφ2.0線材の...

ステンレス板(t0.5)とφ2.0線材のレーザー溶接(精密溶接)
材質
ステンレス(SUS304)t0.5 ...
製作数量
1個