スポット溶接・精密溶接専門のこだま製作所の「事例紹介」です。

「スタッド溶接(工場視点からの解説)」

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A5052 M6スタッドナット溶接事例
各種板金加工も対応しています。

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SSUS304 φ5.0 抵抗溶接
各種プレス加工も対応しています。

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SUS430(t0.8) M4 スタッドボルト溶接事例
部品製作からも賜ります。
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SUS304 M6 スタッドボルト溶接事例
部品製作からも賜ります。

スタッド溶接、工場視点からの解説

スタッド溶接は、鉄筋コンクリート造の建物の柱と基礎部分を結合するために、直径20mm程度のアンカー鉄筋(異形棒)を溶接する様なベースアンカー工法、自動車の板金修理で金属ボディにボルトを溶接するアーク方式、産業機器筐体に部品を取り付けるために、スタッドボルト・ネジ・ピンを品質高く溶接するCD方式が一般的です。ベースアンカー工法やアーク方式は、建築現場における施工が中心ですが、CD方式は精密板金加工に付随し工場内での作業で、その要望は多彩でさまざまな創意工夫が求められています。   

その他溶接技術はこちらから

スタッド溶接とは

スタッド溶接とは、ボルト(スタッド)やピンを、溶接機の電極部分に挟んで、 電流を流して平板の間に火花を発生させ、ボルト(スタッド)・ピンと 平板が適度に溶けた状態で、圧力を加えて溶融させる溶接方法です。スタッド溶接には、先に述べたベースアンカー工法を始め、母材が薄板でスタッドボルトがM3~M10 までの溶接の場合、交流電源をコンデンサーで充電を行い、通電時間0.003以下の短時間で行うCD方式と、母材が厚板でスタッドボルトがM6~M25 の溶接の場合に、直流電源を使用するアーク方式。アーク方式を短時間で制御してスタッド溶接を行う、ショートサイクル方式があります。また、スタッドボルトを母材に加圧してから、 電流を流して電気抵抗で生じる発熱で、瞬時に溶接する抵抗溶接方式があります。この方法は電極における設計技術が伴えば、さまざまな条件のスタッド溶接が行えます。 いずれも、特殊な方法以外は溶材を必要とせず、溶接時間も極めて短いのに対し 溶接強度も得られ、ボルトやピンを合法的に溶接することができます。

ここでは、工場現場での創意工夫から、CD方式と、CD方式の限界を担保する抵抗溶接方式での、スタッド溶接における、さまざまな溶接技術をご紹介します。

「こだま」がご提供できること

1.スタッド溶接の受託加工
板金製品における、曲げ加工後の溶接も可能な限り対応しています。
2.さまざまな溶接方法による対応
3.板金加工を始めとする、部品製作
4. 簡易治具電極・量産治具電極の製作
5. 溶接テスト・試作品製作(有償)
6.抵抗ロウ付けの加工溶接条件の販売から機械販売支援も承ります。
 溶接試作・立上げ支援(溶接サイト)
※建築用には対応していません。(出張不可)

スタッド溶接による、こだまの特徴

1)歪レス薄板溶接:t0.8~のスタッド溶接加工
2)筐体へのスタッド溶接加工
3)曲げ成形・絞り成形後のスタッド溶接
4)汎用溶接機による少量加工
5)ロボット(NC)機における、多本数加工及び量産加工

スタッド溶接358 (73).JPG
SUS430 t0.8とM#スタッドボルトの溶接

スタッド溶接358 (74).JPG
表面(ヘアーライン処理面)
溶接や焼け・歪を抑制しています。

スタッド溶接.png
筐体への、スタッド溶接も可能です。
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スタッド溶接に関するご相談は、お気軽にお問合せ下さい!!


発送サイズ対応表

ヤマト運輸 荷物サイズ対応参考表
サイズ 合計寸法 重さ
60サイズ 60cm以内 2kgまで
80サイズ 80cm以内 5kgまで
100サイズ 100cm以内 10kgまで
120サイズ 120cm以内 15kgまで
140サイズ 140cm以内 20kgまで
160サイズ 160cm以内 25kgまで
180サイズ 180cm以内 30kgまで
200サイズ 200cm以内 30kgまで

記表のサイズまでであれば、比較的安価で納品時の発送が可能です。
また、上記表のサイズよりも大きい場合でも対応可能ですので、御問合せください



CD方式 スタッド溶接

スタッド溶接のプロセス.png
CD方式 スタッド溶接のプロセス


CD方式 スタッド溶接事例

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アルミ t1.0へM4ボルト40本の
スタッド溶接(CDロボット方式)
IMG_10589.JPG
SUS304M8と板t3.0のLED取付金具
スタッド溶接(CD方式)
IMG_11576.JPG
SUS304t1.0とM3ボルトの、
.スタッド溶接加工(CD方式)
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SUS304 t3.0とM8ボルトの
スタッド溶接(CD方式)
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A1100 t1.0とM8ボルトの
スタッド溶接(CD方式)
スタッド溶接P1020924.JPG
A5052 t2.0と、
サイズ違いアルミスタッドボルト96本
スタッド溶接(CDロボット方式)
IMG_19951.JPG
SPCC t1.6とM5ボルトの
スタッド溶接(CD方式)
P11020275.jpg
SPCC 絞り成形品t1.0とM4ボルトの
スタッド溶接(CD方式)
P11020946.JPG
SPCC t2.0とM6ボルトの
スタッド溶接(CD方式)

その他、スタッド溶接の事例は、こちらから
スタッドボルト・ナットの規格サイズは、こちらから

CD方式 スタッド溶接の特徴

※「こだま」の特殊技術では、スタッド溶接の加工範囲をさらに広げていますので、一般的には不可な要素も含まれます。

< 長所 >
①CD方式では、ロボット対応により一枚の金属板に、複数のスタッドボルトを連続的に溶接することが可能である。
②CD方式では、ボルトの薄板溶接が可能である。
③機械的作業のウエイトが高いため、一般的な製品の溶接においては、作業者の熟練度を必要としない。
④溶接棒やフラックスが不要で、有害な紫外線やヒュームが発生しない。
⑤パイプ等にも、ボルトのスタッド溶接が可能。
⑥筐体における曲げ成形後のスタッド溶接が可能である。(不可な場合もありますので、ご相談ください)

< 短所 >
①ボルトの径が大きくなると、溶接される断面積が大きくなり母材が薄いと、母材に熱影響(歪・焼け)が生じる。
②ボルト溶接部にスパッター(溶けダレ)が生じるので、ネジ部根元までが重要な場合二次的に専用カッターで除去作業が必要になる。
③量産においては作業性を向上させるのが困難な溶接方法なので、CD方式であれば抵抗溶接に切り替える考慮が必要。

CD方式 スタッドボルトの、溶接後の被溶接材の状態

スタッド溶接断面図.png


ナゲット:母材における、ボルトが溶接された箇所
スパッタ:ボルト溶接部の溶けダレ

CD方式 スタッド溶接条件の選択

スタッド溶接が正常に溶接された場合は、下記画像のような状態になります。
溶接部分は、ボルト周囲に均一な溶け込みが確認され、スパッターが現れます。 

IMG_12384.jpg


1)溶接条件の超過

① 溶接電流が高い場合
② 溶接時間が長過ぎる
③ リフト時間が長過ぎる

スタッド溶接は、ボルトと母材の接触を行い放電させると一時的にボルトを母材から持ち上げて、溶融池(プール)を形成させ、その溶融池(プール)に、再度ボルトを母材に接触(リフト)させますので、溶接条件の超過で下記画像のような状態になり、正常に溶接が行われません。

スタッド溶接不具合.png


2)溶接条件の不足

超過の逆の、溶接条件ではボルトと母材の溶融量が不足した状態となり、破壊テストではボルトが母材から簡単に外れてしまいます。

スタッド溶接不足.png


スタッド溶接条件設定のフロー
溶接箇所・ボルト形状の検討
⇒溶接条件の選定
⇒溶接テスト⇒剥離検査⇒溶接条件の調整
⇒溶接条件の決定
⇒試作⇒量産試作


抵抗溶接方式 スタッド溶接

抵抗溶接機(電気抵抗)を使用した、薄板専用の抵抗溶接方式は、CD方式に比べワークに合わせた専用電極が必要となりますが、さまざまな溶接条件に対応が可能となります。スタッド溶接における、CD方式による限界が生じた場合や、量産対応として加工費を抑えたい場合は、下画像の様な電極の製作を行い、抵抗溶接で加工を行います。抵抗溶接方式は、さまざまなピンの形状に対応が可能で、溶接部分のスパッタを軽減できるのが利点です。画像は手動式の事例ですが、エアーシリンダーを使用した半自動の冶具電極を製作することによって、量産時の加工費を大幅に抑えることが可能です。

抵抗溶接式スタッド溶接の解説.png
抵抗溶接方式 スタッド溶接のプロセス
pic_1advan02_07.jpg
チャック部が下電極になっている電極


抵抗溶接方式 スタッド溶接事例

IMG_15426.jpg
SUS304 t0.8とφ5.0ピンの
スタッド溶接(抵抗溶接方式)
IMG_15406.jpg
SPCC t0.8とφ2.5ピンの
スタッド溶接(抵抗溶接方式)
IMG_16230_R.JPG
SPCC角パイプt2.0とφ3.0ピンの
スタッド溶接(抵抗溶接方式)

スタッド溶接IMG_6685_R (2).JPG
SUS430t0.8HLとM3スタッドボルト
歪レス・スタッドボルト側
スタッド溶接IMG_6685_R (1).JPG
表面(抵抗溶接方式)

その他、ピン溶接(参考資料)

スタッド溶接IMG_6993 (1).JPG
SUS304 φ3.0ピンと、
t0.8のアーク溶接
スタッド溶接IMG_6993 (2).JPG
裏面


事例は100個製作、取付において裏面の凸が生じることが懸念される案件でしたので、ピンを孔のあいた
ステンレス(t0.8)に差し込み裏側からアーク溶接を行った事例です。
CD式スタッド溶接は、溶接側のスパッタが生じますので、専用のカッターで除去を行いますが、その作業負荷が生じます。
また、抵抗溶接式では、冶具電極が必要となり、初期費用に加え少量製作では、
作業負荷も生じトータルコストが大きくなります。事例は100個製作、取付において裏面の凸が生じることが
懸念される案件でしたので、ピンを孔のあいたステンレス(t0.8)に差し込み裏側からアーク溶接を行った事例です。
初期費用として、位置決め冶具が必要ですが、抵抗溶接と比較して簡単なもので十分ですので、
トータルコストを抑えることが可能です。

スタッド溶接IMG_1174.jpg
CD方式スタッド溶接の、カッターによる
スパッター除去作業後


スタッドボルト・サイズ

スタッドボルト ストレートタイプ.png
ストレートタイプ(雄ネジ)
スタッドボルト フランジタイプ.png
フランジタイプ(雄ネジ)


材質:軟鉱(鉄・銅メッキ)、ステンレス、アルミニュウム
※サイズにより、特注品になることがあります。
 表以外のサイズも特注品として対応可能です。

M(ネジ径) L(長さ mm) M(ネジ径) L(長さ mm)
2.6 6 6 8
8 10
10 12
12 15
15 20
25
3 6 30
8 35
10 40
15 45
18 50
20
25 8 10
30 12
35 15
40 20
45 25
50 30
35
4 6 40
8 45
10 50
15 55
18
20 10 12
25 15
30 20
40 25
45 30
50 35
40
5 8 45
10 50
12
15 12 特注品
18
20
25
30
40
45
50


スタッドナット・サイズ

スタッドナット .png
スタッドナット(雌ネジ)


材質:軟鉱(鉄・銅メッキ)、ステンレス、アルミニュウム
※サイズにより、特注品になることがあります。
 表以外のサイズも特注品として対応可能です。

M(ネジ径) L(長さ mm) M(ネジ径) L(長さ mm)
3 5 8 6
5.5 8
6 10
6.5 12
7 15
7.5 18
8 20
8.8 25
9 30
10
10.5 10 10
11 12
11.5 15
12

20

12.5
13
13.5
14
15
4 16
17
18
19
20
22
23
24
25
35
36


アルミスタッドナット溶接技術について

アルミのスタッドナットを溶接する際には径が太いため、スタッド溶接した裏側の面へ影響(溶接溶け込み等による凹み等)が出やすくなっております。ただし、弊社の独自技術を用いる事により、溶接による裏側面への影響を極小に抑える事が可能です。

スタッドナット溶接 (2).jpg スタッドナット溶接 (1).jpg

発送サイズ対応表

  
  

   

ヤマト運輸 荷物サイズ対応参考表
サイズ 合計寸法 重さ
60サイズ 60cm以内 2kgまで
80サイズ 80cm以内 5kgまで
100サイズ 100cm以内 10kgまで
120サイズ 120cm以内 15kgまで
140サイズ 140cm以内 20kgまで
160サイズ 160cm以内 25kgまで
180サイズ 180cm以内 30kgまで
200サイズ 200cm以内 30kgまで

上記表のサイズまでであれば、比較的安価で納品時の発送が可能です。
また、上記表のサイズよりも大きい場合でも対応可能ですので、御問合せください。

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