スポット溶接とプロジェクション溶接は、どちらも抵抗溶接の一種ですが、それぞれ異なる方法と用途があります。以下に、これら2つの溶接方法の違いを解説します。
スポット溶接
スポット溶接は、主に自動車産業や家電製品の製造で広く用いられています。以下がスポット溶接の特徴です。
●溶接方法:2枚の金属板を重ね、その重なり部分を2つの銅製電極で挟み、高電流を短時間流すことで局所的に金属を溶融し、圧力を加えて接合します。
- ●用途:自動車の車体パネル、フレーム、家電製品の金属筐体など、主に薄い金属板の接合に使用されます。
- ●利点:スポット溶接は高速で効率的な溶接が可能で、大量生産に適しています。また、フィラー材が不要で、製造ラインでの自動化が容易です。
- ●欠点:厚い金属板の溶接には適しておらず、正確な位置合わせが必要です。電極の位置がずれると溶接強度が低下する可能性があります。
プロジェクション溶接
プロジェクション溶接は、特定の部品の接合に適した方法で、以下の特徴があります。
●溶接方法:金属板に突起(プロジェクション)を形成し、その突起部分を電極で加圧して電流を流し、突起を溶融させて接合します。複数の突起がある場合、一度に複数の溶接点を形成できます。
- ●用途:ナットやボルトの取り付け、複雑な形状の部品の接合、厚い金属板の接合に使用されます。
- ●利点:複数の溶接点を同時に形成できるため、生産効率が高く、精密な位置合わせが不要です。また、厚い金属板の接合にも対応できます。
- ●欠点:突起を予め形成する工程が必要であり、これにより加工プロセスが増える可能性があります。
スポット溶接とプロジェクション溶接の主要な違い
-
1,溶接方法:
- ●スポット溶接は、2枚の金属板を直接電極で挟んで溶融させる方法です。
- ●プロジェクション溶接は、金属板に突起を形成し、その突起を溶融させる方法です。
-
2,用途:
- ●スポット溶接は、主に薄い金属板の接合に適しています。
- ●プロジェクション溶接は、ナットやボルトの取り付け、厚い金属板の接合に適しています。
-
3,生産効率:
- ●スポット溶接は高速で大量生産に適しています。
- ●プロジェクション溶接は、一度に複数の溶接点を形成できるため、生産効率が高いです。
-
4,加工プロセス:
- ●スポット溶接は、直接電極を使用して溶接するため、事前の加工が不要です。
- ●プロジェクション溶接は、突起を予め形成する工程が必要です。
-
5,厚さの対応:
- ●スポット溶接は、薄い金属板に適していますが、厚い金属板には不向きです。
- ●プロジェクション溶接は、厚い金属板にも対応できます。
このように、スポット溶接とプロジェクション溶接はそれぞれ異なる特性を持ち、用途や必要な加工プロセスが異なります。製造する製品や使用する材料に応じて、適切な溶接方法を選択することが重要です。
「こだま」では、スポット溶接とプロジェクション溶接のどちらの溶接法でも対応可能
こだま製作所では創業時(創業50余年)から、さまざまな分野の製品のスポット溶接加工を手がけてきました。
試作から量産、溶接テストまで様々なスポット溶接を受託加工いたします。
スポット溶接の試作・量産でお困りの方はご相談ください!!
加工事例
真鍮t0.3とニッケルメッキ加工した
真鍮t0.3のスポット溶接
真鍮t0.5とステンレスt0.3のスポット溶接
真鍮t0.4のスポット溶接組立
亜鉛メッキ鋼板t1.0のスポット溶接
銅t2.0と亜鉛メッキ鋼板t1.0の
スポット溶接
アルミt4.0とt3.0のスポット溶接
ステンレスt0.8とφ2.0三角錐の
プロジェクション溶接
鉄 t1.5と袋ナットt1.0の
プロジェクション溶接
鉄t6.0とt4.0の
プロジェクション溶接
エンジン内部品の
プロジェクション溶接
PC部品の異種金属(リン青銅+SUS)の
プロジェクション溶接
ルーバー(SECC t0.8)の
プロジェクション溶接
「こだま」がご提供できること
1)各種溶接加工
2)溶接試作・立上げ支援・試験品の分析
3)各種治具・電極の製作
4)様々な材料、豊富な在庫と材料入手
SUS系、ニッケル系、リボン鋼、銅系、チタン系、インコネル系
5)精密板金部品の構想段階からのご相談
材質・形状・機能性など、構想段階から対応いたします。
6)金型レス製作で、精密板金部品製作1個から
標準化された独自の金型で、初期費用ゼロで小部品製作が可能
7)簡易金型技術における約100個のリピート品、約2000個の限定製作対応
8)t0.005~の箔・微細加工技術
9)各種表面処理・熱処理加工
10)秘密保持契約(有償)
※弊社では外部の方の立ち入りをお断りし、受注案件における守秘義務を遂行しております。
発送サイズ対応表
ヤマト運輸 荷物サイズ対応参考表 |
サイズ |
合計寸法 |
重さ |
60サイズ |
60cm以内 |
2kgまで |
80サイズ |
80cm以内 |
5kgまで |
100サイズ |
100cm以内 |
10kgまで |
120サイズ |
120cm以内 |
15kgまで |
140サイズ |
140cm以内 |
20kgまで |
160サイズ |
160cm以内 |
25kgまで |
180サイズ |
180cm以内 |
30kgまで |
200サイズ |
200cm以内 |
30kgまで |
上記表のサイズまでであれば、比較的安価で納品時の発送が可能です。
また、上記表のサイズよりも大きい場合でも対応可能ですので、御問合せください。